セルフマネジメント能力を高めて、仕事や人生の選択肢を広げよう。
成し遂げたい仕事の目標や、叶えたい人生の夢……。さまざまな志があるのにもかかわらず、ついつい目の前の楽しみに心奪われてしまうことってないでしょうか?
いつもそんなことの繰り返しだと、いよいよ自分に嫌気がさし、自信がなくなってしまいますよね。
しかし、それはあなたの意思が弱いのではなく、“セルフマネジメント”を活用できていないからかもしれません。
あなたの人生を変えてくれるであろう“セルフマネジメント”を知り、味方につけてみませんか?
そもそも、セルフマネジメントってなに?
セルフマネジメントとは、日本語でいうところの“自己管理能力”。目標や夢を叶えるために、自分自身を律するための能力です。
自分の感情をコントロールし、モチベーションを保つ力や、仕事の生産性を維持するためのタスク管理能力なども含まれます。
セルフマネジメント能力を高めるポイント
セルフマネジメントを高めるうえで重要なポイントは、以下の4つ。ぜひ意識して、日々の生活に取り入れてみましょう。
1. 感情ではなく、事実をみるようにする 2. 具体的な目標や夢を持つ 3. 毎日継続できるアクションを掲げる 4. 時には自分を褒めてあげる |
「あの人は、私のことが嫌いだから正当な評価をしてくれないんだ……」、「きっとクライアントを怒らせてしまった……」。なにか失敗した時や不安なことがあった際、そうした不安の渦に飲み込まれそうなこともあるでしょう。
しかし、マイナスの感情にとらわれ、目の前の物事に対して勝手な思い込みをしてしまうと、正常な判断ができなくなってしまいます。感情に振り回されないためにも、まずは「誰が、いつ、どこで、何を、どのように」といった現実的に起こっていることだけで判断する癖をつけるようにしましょう。
次に大切なのは、“具体的な”目標や夢を掲げること。目標というと、どうしても「社内で業績を上げたい」、「痩せたい」といったざっくりとしたものになりがちですが、目標を叶えるためにはもっと細かくかみ砕く必要があります。
たとえば「社内で業績を上げるために〜〜を〇〇月までに獲得する」、「△△月までに☆☆キロ痩せる」といったようなこと。期間や数値を明確にすることを意識し、目標を立てましょう。
そして、目標を立てたなら、毎日継続できるような行動まで落とし込みます。ついつい高いアクションを掲げてしまいがちですが、ちいさなことから少しずつ積み重ねていくようにしましょう。例えば、社内で業績を上げることが最終ゴールだとすれば、「午前中に10件の電話をかける」「20通のメールを入れる」など細かな目標を設け、取り組んでいきます。
最後に意識したいのは、「時には自分を褒めること」。承認欲求を自分で満たすことができれば、モチベーションもぐんぐん上がります。目標や夢を掲げても挫折してしまうのは、それを達成できないということを許せない自分がいるから。ちょっとした失敗は多目に見るようにし、自分を認めてあげるようにしましょう。
もっと詳しく“セルフマネジメント”を知りたい!そんな人におすすめしたい本3選
ここでは、数多くあるセルフマネジメントの本の中でも、2枚目の名刺 Webマガジン編集部がおすすめする3冊をピックアップ!セルフマネジメントについて、もっと知りたい方はぜひチェックしてみてくださいね。
『人生を変える行動科学セルフマネジメント〜自分を変化させるたったひとつの方法〜』
「行動科学」とは人間の行動を科学的に分析する学問のこと。意思や感情のような抽象的な要素を排除し、人が行動するためのポイントや特性に注目します。
この行動科学の分野をマネジメントに活かすように書かれたのが本書。日本の行動化学マネジメントの第一人者であり、多くの企業のコンサルティングなども手掛けている、石田淳氏が執筆しています。
行動科学セルフマネジメントの例として、石田氏の実体験やセミナー参加者の話などが盛り込まれており、行動科学セルフマネジメントが実際にどのように作用するのか、分かりやすく書かれています。人間の特性に寄り添った科学的なアプローチだからこそ効く、セルフマネジメント術が満載です。
『超!自分マネジメント整理術』
こちらも、『人生を変える行動科学セルフマネジメント』と同じ石田淳氏の著書です。この本では、“整理術”をキーワードに自分をマネジメントする方法が記されています。
机の整理術から日々の時間割、アイデアを書き出す方法など……。普段の仕事に活かせる整理術のアイデアが数10個、紹介されています。
自分の周りの環境を整理するだけで、こんなに時間が省け、注力すべきことに時間や力を注ぐことができるのか、と目から鱗がこぼれ落ちます。本書に書かれていることを全て実行できるようになれば、これまでの状態から脱却できた新しい自分に出会えることでしょう。
『自分を変える習慣力』
大きな目標を達成するためには、早起きや食習慣など日々の習慣から変えることが必要です。それを実現させるために必要なのが“習慣力”。
この本には、目標を達成するための行動を、ひとつひとつ習慣として達成していくためのマネジメント法が書かれています。本書を大きく要約すると、以下のようなこと。
・習慣化したいことの明確化 ・習慣化させるものの優先度を決める ・まずはじめに身につけたい習慣を決めたら、目標を設置 ・毎日の振り返りを行う |
「早起きしたい」、「毎日運動する癖をつけたい」とは言っても、なかなか習慣付けられないのは、上記の4つの部分に原因があるからかもしれません。いつも三日坊主で目標を断念してしまう人に、ぜひ読んで欲しい一冊です。
セルフマネジメントによって可能になる多様な働き方
セルフマネジメントを身につけられれば、上司や先輩に管理されなくとも、ひとりで仕事を進められるようになります。そのため、一般的な経営管理形態の仕事にとらわれない多様な働き方が広がってくるでしょう。
ここでは、海外の企業で提唱され、いまでは日本のベンチャー企業や新しいビジネスモデルのスタートアップでも取り入れられはじめている働き方についてご紹介します。
・ホラクラシー経営
現在、大多数の日本企業が取っている階級や上司/部下といったヒエラルキーがいっさい存在せず、社員全員が対等な立場で仕事を行う組織体制のこと。
“マネジメントの放棄“とも評されるこの経営体制ですが、マネジメントに時間を割く必要がなくなるので、それぞれがより裁量を持って仕事に専念できるようになります。
セルフマネジメントで自己管理ができている人は、ホラクラシー経営の組織でも、しっかり成果を上げることができるはず。
全ての仕事に責任を持ち、主体的に動いて働きたい。自分らしく楽しく仕事がしたいと考える人にはぴったりな体制です。
・ティール組織
CEO・経営陣と多くのチーム/サークルからなる組織です。そのチームの関係は信頼で成り立っており、それぞれが組織の進化のために活動するというもの。
“ティール組織”という名前自体はあまり知られていないものの、NPO団体の多くが、自然とこうした組織形態になっているそう。実際に取り入れている「Buurtzzorg」というオランダの訪問医療組織は、9000人という大人数にもかかわらず、ティール組織での形態で成功しています。
組織や社会の課題に立ち向かうことは、簡単なことではありません。セルフマネジメントを活用し、自律できるようになれば、上司からの指示を待つのではなく、自ら動いていけるようになるでしょう。
※複業、パラレルキャリアという選択肢も…※
また、セルフマネジメントをうまく活用し、仕事のタスクやスケジュールの管理・進行を行い、結果を出せるようになれば、会社という枠に囚われる必要はなくなるかもしれません。
仕事面で自律ができれば、時間や精神的な余裕をもたらします。フリーランスや、会社外での複業といった形で、自分の得意なことややりたい仕事に注力することも可能になるでしょう。
セルフマネジメントを活かし、人生を楽しもう!
セルフマネジメントを成功させ、高いパフォーマンスを発揮できるようになれば今後の社会の中でも貴重な存在になれるでしょう。これからの人生も、これまでとは違った晴れやかなものになります。
自分がどうなりたいかをしっかり意識し、日々の生活の中で少しずつ成長していきましょう。
ライター
編集者
カメラマン