「何かやりたいけれど、活動テーマが見つからないあなたへ」2枚目ホルダーが贈る言葉 #1
この記事は、「本業以外に何かやりたいけれど、活動テーマが見つからない……」そんなあなたのためのものです。
今でこそ名刺を2枚持ち、本業+αの活動をしている人たちの中にも、「何をすればいいんだろう」「自分のやりたいことって何だろう」と迷うところからスタートした人たちがいます。
では彼女たちは、そこからどのようにして2枚目の名刺の活動やパラレルキャリアのテーマを見つけ、どのように実践してきたのでしょうか。悩んでいたあの頃の自分(つまり、2枚目の名刺を持ちたくて悩んでいる皆さん)に一言メッセージを贈るとしたら?
2枚目の名刺やパラレルキャリアを実践している8名の女性に、活動テーマを見つけるためのアドバイスをいただきました。
1)とにかく外に出て、気になる活動に参加しよう!
「モヤモヤは、チャンス!」と、悩めるあなたの今を「チャンス!」と表現するのは、姫路市職員で公務員プロジェクトのメンバーでもある金治諒子さん。自分が住み、働いている街・姫路の「I Love Himeji Project」にも参画する、バイタリティあふれる2児のママさんです。
「とにかく、外に出て、気になるイベント等に参加して、いろんな人に会ってみてください。そうすると『この人のここに共感するな』とか、『この人とはここが違うな』とか、相手という鏡を通した自己発見につながるはずです。」
「自己発見を繰り返し、自己理解が深まれば、自然と自分の興味関心が特定でき、やってみたいことが出てくると思う」と金治さんは言います。
「モヤモヤは、今よりもっと人生を楽しむチャンスなのではないでしょうか。」
金治さんご自身も、自分の興味関心がどこにあるのかわからず、答えを探すように様々なイベントに参加していたところ、「子どもたちの未来のために姫路を良くしていきたい」という自分の考えに似た想いを体現している仲間たちに出会ったのだとか(詳しくは【公務員ライター活躍中!】現役公務員がWebライターという2枚目の名刺を持ってみたらを参照)。
「モヤモヤがスーッと晴れたような気がしました。お互いの想いが一致していたので、自然と引き合った感じですね。」
さらに匿名でブログを書いていた金治さんが、「本名でブログを書いている公務員がいる!(※)」と興味を持ったのが、二枚目の名刺公務員プロジェクトのデザイナー・島田正樹。
※当時、公務員が本名で自分の意見を発信することはあまり一般的ではなかった。
「島田さんのブログで知った二枚目の名刺のビジョンに共感していたところ、公務員プロジェクトの立ち上げにあたりメンバーを募集していたので、前のめり気味に連絡しました(笑)。
その後、私が『活躍している人にインタビューし、記事にしたい』と2018年の目標に掲げていたのを島田さんが覚えていてくださり、Webマガジンでのライター活動がスタートしたんです。」
モヤモヤを原動力に行動し、自分の興味関心を探っていく。気になる人にコンタクトを取り、一緒に活動してみる。SNSが発達した現代では、気になる活動を探したり、会ったことのない人にコンタクトを取ったりすることだって容易です。
ちょっとした勇気で、自らの「こうありたい」姿を見つけ出した金治さんのブログには、2枚目活動の工夫も満載です。
ブログ:「公務員ママライターの徒然ブログ」
2)あなたが「こうなったらいいな」と思う社会は、どんな社会?
次に紹介するのは、2017年のインタビューで「目指すはNPO広報のスペシャリスト」と宣言し、PR会社で働きながら、専門職大学院で「NPOの広報」を研究していた高橋明日香さんのこの一言。
「自分の「好き」や「楽しい」、「こうなったらいいな」に忠実に!」
彼女は大学院在学中に転職し、今やNPO広報を専門にするひとしずく株式会社で活躍中。2枚目の名刺を本業に変えた一人です。
「そもそものきっかけは、高校の夏休みの研修プログラムで訪れたケニアが楽しく、すっかり虜になったことでした。ケニアに関わりたいと思い、活動を広げていく中で、自分の手で解決したいと思える課題を見つけたのです。」
学生時代にいくつかのNPO活動に参加していた彼女は、「社会的に意義のある活動をしているのに、時間的制約で活動の実態を知ってもらえないのはもったいない」と、NPOが抱える広報の課題を解決するため、PR会社に入社して「修行」を積みました。
「あまり枠にとらわれず、『好きだった』や『楽しかった』にフォーカスしてみるといいかもしれません。そしてそれをやる中で感じた“違和感”をそのままにせず、『こうなったらいいな』と思う社会に向けて動いてみる。そうすれば自分のやりがいを得ることもできますし、社会を今より良い方向に向かわせることができるのではないでしょうか。」
「自分の好きな国や意義のある活動をもっと多くの人に届けたい」。心にふと浮かんだ想いから、自分が取り組む課題を見つけた高橋さん。
あなたの理想とする社会はどんなもの?
うっすらとでもその答えがあるのなら、ビジョンに共感できる活動に参加してみるのもおすすめです。
「広報のプロ」による積極的なSNS活用法もチェック!
Twitter:https://twitter.com/keny_a_suka
note:https://note.mu/6asuka
3)やってみて、深ぼって、発信しよう!
「とにかく発信すること」を推奨するのは、趣味でやっていたホームパーティーをコツコツと発信した結果、昨年自分の価値観に近い企業への転職を果たした村上あゆ美さん(詳しくは「パラレルキャリアを続けた先にあるもの〜365日24時間自分でいられる理想の働き方へ」を参照)。
自身も会社員×ホームパーティープランナーとしてパラレルキャリアを実践しながら、パラレルキャリアを応援するオンラインコミュニティー「Think in Move(TIM サロン)」を運営し、約80名のメンバーをサポートしています。
「活動テーマを探しているオンラインコミュニティーのメンバーにも、
①やってみる(興味を持ったことはすぐにやってみる)
②深ぼる(面白いかも?と思ったことは、熱が冷めないうちに深ぼってみる)
③伝える(まわりに「最近こんなことにハマってる」と話したり、SNSに投稿したりする)
の3stepを実践することをオススメしています。」
今でこそホームパーティープランナーとしても引っ張りだこの村上さんですが、「もともと趣味がなく、社会人になってから4年ほど、とにかく誘われたら断らないをモットーに色んなことをやってみた」のだといいます。
「ほとんどのものにはた大した興味を持てませんでしたが、唯一ホームパーティーは衝撃的に楽しくて。深掘るために『毎月ホームパーティーをする』とまわりに宣言したことが今のキャリアにつながりました。」
ホームパーティーに興味があること、定期的にホームパーティーを開いていること、ホームパーティーのプロになりたいことをブログやSNSで投稿していたところ、所属していたコミュニティーでホームパーティーのコラムを書くことになり、「ホームパーティープランナーの人」として認識され始めたそう。
「やってみる」で終わらせず、興味が続くものは「深掘り」、「発信」しながら突き詰めていく。そうすることで、自分のテーマが見えてくるだけでなく、そのテーマについての知識も経験もついてきます。また周囲に「○○をやっている人」として認識されると、コミュニティーも活躍の場も広がっていきます。
自分ができることをわかりやすく見える化している村上さんのサイト&SNSはパラレルワーカーのお手本!
HP:https://pomu.me/ayumi4079
Instagram:https://www.instagram.com/ayumi4079/?hl=ja
4)あなたが人よりちょっと得意なこと、どうすれば誰かに役立てられる?
続いては、村上さんと一緒に「Think in Move(TIM サロン)」を運営している浜本晴菜さん。「2枚目の名刺Webマガジン」で連載している、ITベンチャーでのインターン体験を綴った「育休インターン体験記」でもおなじみですが、大企業社員×コンセプトストーリープランナー×2児の母etc……と彼女も多くの“名刺”を持っています。
そんな彼女がパラレルキャリアを始めたきっかけは、「転勤族の夫と結婚したこと」だったそう。
「会社や場所にとらわれない柔軟な働き方ができる自分でありたいと思っていたところ、友人とイベント企画をした時に、“コンセプトをストーリーにする”ことが楽しくて。第2の仕事にしたいと思いました。」
本業では食品・生活用品パッケージの企画・デザインのディレクションをしている浜本さん。本業で得た“コンセプトを形にする”スキルを、個人向けのサービスに落とし込んでいます。
「自分の好きなことや人よりちょっと得意なこと・詳しいことを棚卸してみて、どうすればそれを誰かの役に立てられるのかを考えてみるといいと思います。どんなに小さなことでもいいので外に出してみて、まわりの反応を見てみると次に打つ手も見えて来ますよ。」
「こんなことをやりたい!」という想いの裏には必ず「好き」や「得意」がある、と多くのパラレルワーカーを見てきた浜本さんは言います。
「ただの趣味や仕事で身に付けたことでも、相手を変えたり、出す場所を変えるだけでニーズがあったりするものです。考えすぎずに小出しにして、トライ&エラーでブラッシュアップしていくことで、得意を活かした“やりたいこと”に辿り着くと思います。」
コンセプトストーリープランナーとしてのお仕事はnoteで発信
note:https://note.mu/conceptstory/m/m887d2162b72d
まだ読んでない方はCLICK!「育休インターン体験記」
連載:https://magazine.nimaime.or.jp/thinkinmove_1/
―――#2に続きます。
ライター
編集者
カメラマン