二枚目の名刺体験記/丸山優稀さんインタビュー
丸山優稀さん(IT企業3年目、事業戦略)
参加したプロジェクト:蓮葉果紅 (2023年)
2023年4月に実施した「蓮葉果紅」プロジェクトに参加した丸山優稀さん。
参加当時は24歳と最年少で参加されながらも、チームを牽引し大きく貢献した丸山さんに、
二枚目の名刺の体験談を語っていただきました。
二枚目の名刺に参加してみようと思ったきっかけを教えていただけますか?
ビジネス系のオンライン学習ツールで「越境学習」と言う言葉を知りました。「普段勤務している会社や職場を離れ、異なる環境に身を置き働く体験をすることから新たな視点などを得る学び」のことで、興味を持ち色々検索したところ、二枚目の名刺のWebマガジンの記事「越境学習者は2度死ぬ」(※)を見つけ、参加してみたいと思いました。社会人3年目の自分にとって、これといったスキルがなくても参加できるのは魅力的でした。
実は、自分の所属する会社でも、プロボノを推奨しています。でも、私は「会社の名前」に頼ることなく、自分の名前で勝負してみたかった。だから二枚目の名刺に参加しました。
(※)「越境学習者は2度死ぬ~越境学習を組織に導入するポイント~『越境学習による冒険人材の育て方』開催レポート」https://magazine.nimaime.or.jp/boukenjinzai01/
参加する前に不安だったことなどはありましたか?
とにかくプロジェクトに自分がついていけるのか不安でした。参加すると決めてからは、過去のプロジェクトを5〜6つ読み込んで、どんな取り組みをしたのか、色々研究しました。
丸山さんが選んだ団体は、「蓮葉果紅」という、千葉県千葉市で有機農業を中心とした様々な活動を通して地域に貢献してゆこうとする団体でした。蓮葉果紅を選んだ理由はなんですか?
団体がキャッチコピーとして掲げている「なんにもないは、なんでもある」が気に入りました。自分は今、事業戦略という部門にいて、新しいことを企画するようなスキルを身につけたいと思っていたのですが、この団体なら、何か新しいことが企画できそうだなと思いました。あと、このプロジェクトをサポートする二枚目の名刺のスタッフであるルーシーさんがやる気に溢れていて、この人が伴奏するならきっと素敵なプロジェクトになるだろうという予感がしたのも決め手の一つです。
ありがとうございます!それは嬉しいですね。蓮葉果紅は知れば知るほど奥深い団体でした。実際に参加してみていかがでしたか?
参加した当初は、団体活動の背景でもある社会課題というものを全く知りませんでした。プロジェクトの前半で、難民支援や、教育格差、耕作放棄地などの社会課題についてみんなで調べて、初めて興味が湧きました。
団体からプロジェクトに参加した成瀬久美さんと谷本卓哉さんは、やりたいことが明確で、行動量が並外れていました。蓮葉果紅という活動を通して描く理想のスケールが大きく、揺るぎない信念をもとに着実に実行してゆく姿に刺激を受けました。誰に対しても思いやりがあり、人としての器も大きく、今まで出会ったことのなかった人に出会えたと思っています。
素晴らしい出会いがあったようですね。プロジェクトはいかがでしたか?
二枚目の名刺のプロジェクトは、会社とはまるで違いました。会社の仕事はある程度決められた枠組のなかでパフォーマンスを出していくことを求められますが、二枚目の名刺のプロジェクトでは、枠組みを設定するところからスタートするので、とにかく主体性が求められました。会社では肩書きがありそれぞれの役割が決まっていますが、二枚目の名刺は、年齢や役職は関係なく、お互いをニックネームで呼び合うフラットな関係のなかで進めてゆきます。会社では相手の役職を見て自分を調整することもありますが、二枚目の名刺ではお互いに対等な一人の人間として向き合えたことが楽しかったです。
プロジェクトを始める前はとにかくついて行けるか不安でしたが、初めてみたら、自分は率先して発表資料の作成や、アンケートの叩き台を作成し、チームを牽引してました。今までの自分からは想像がつかなかったけど、チーム全体を俯瞰して方向づけを行うなどのマネジメント的なことも出来るんだという自信につながりました。会社にいると気がつきませんでしたが、自分はやはりIT系に強いということも改めて認識しました。SlackやGoogleフォームの使い方などもこのプロジェクトを通して覚えたので、色々な場面で早速使えそうです。
丸山さんがメンバーに呼びかけて、みんなで千葉の古民家にも訪れましたね。農作業体験はいかがでしたか?
真夏に訪れたこともあり、農作業は想像以上に辛く、生半可な気持ちではやってはいけないと思いました。自分には毎日畑の野菜のお世話をするなどとても無理だと思いました。農業に従事している方を心から尊敬するようになりました。
そういった気づきも一つの収穫ですね。プロジェクトが終わってからは、何か変化はありましたか?
蓮葉果紅の成瀬久美さんと谷本卓哉さんに影響を受けて、会社の中でも行動力を上げていこうという意識が高まりました。今まで躊躇していたけど、自ら人に話しかけるようになり、今までより仕事が進めやすくなりました。上の人がやっている仕事をどんどん巻き取っているところです。行動することが全てだと思うようになりました。
丸山さんにとって、二枚目の名刺のプロジェクトはどんなものでしたか?
一言で言うと、『ありたい自分を体現できる場所』でしょうか。今の自分のありたい姿として、「自分のアクションで周りの人に幸せを届けたい」という言葉を掲げています。二枚目の名刺では、蓮葉果紅が実現したいことを叶えるため、農業法人化に向けた書類の作成等を手伝っており、目標を具体的に実現できていると思っています。
二枚目の名刺は、私みたいに特別なスキルがなくても参加できて、今まで出会ったことのないような人たちとプロジェクトを通して学びや刺激を受けられる、本当に素敵な機会だと思います。他のプロジェクトにもぜひ参加してみたいと思います。会社の同僚にも、両親にも二枚目の名刺をお勧めしたいですね。
ありがとうございました。行動力を身につけ、ご自身のありたい姿を着実に実践されてゆく丸山さんの今後が楽しみですね。
ライター
編集者
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