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NPOを知り尽くした議員秘書が、がん患者のための施設「マギーズ東京」に掛ける想い

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がん患者のための施設「マギーズセンターを日本へ!」そんな想いのもとで立ち上がり、10月10日にオープンした「マギーズ東京」。そのプロジェクトで活躍してきたメンバーのインタビューをお届けしています。

【「マギーズ東京」スタッフのインタビューは全4回!】

1)本業先の企業をも巻き込んだプロボノで得たものは「未来に対する期待」

2)本業としては続けられなかった好きな仕事をパラレルキャリアで実現

3)「ルームメイトの夢が自分の夢に」友人だからこそできるプロジェクト調整役

4)NPOを知り尽くした議員秘書が、がん患者のための施設「マギーズ東京」に掛ける想い

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最終回の今回は、NPO法改正に尽力した衆議院議員の秘書を本業としながら、「マギーズ東京」事務局の統括としてプロジェクトを支えてきた阪口祥代さんのお話。NPOについて知り尽くした阪口さんが、なぜマギーズで活動する道を選び、どう業務に取り組んでいるのかを伺ってきました。

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NPO法人マギーズ東京

事務局

阪口祥代さん

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代表の熱い想い、父のがん完治が私をマギーズへと導いた

—NPOと繋がりの深い代議士の秘書をされていると伺いましたが、マギーズを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

2014年テレビ局で政治部記者(当時)をしていた共同代表の鈴木美穂とは、議員会館で初めて知り合いました。ちょうど鈴木が英国のマギーズセンターを知るきっかけとなったウィーンの国際会議から帰って来た頃で、「世界には、マギーズセンターという、がん患者のための無料の相談支援センターがある」ということを熱く語ってくれたのです。

 

—たくさんのNPO関係者と接点がある中で、マギーズに参加した理由は?

鈴木から語られた英国発祥のマギーズセンターの素晴らしさ、そして何よりも鈴木の熱い想いに心を動かされました。以前、父が人間ドッグで初期のがんが見つかり、家族が精神的に辛かった時期もありました。「これも何かの縁だ」と思いましたし、今まで得たNPOに関する知識とがん患者の家族という経験が役に立てることがあるのではないか、と直感しました。

 

事務局の統括として、毎日のメールチェックは欠かせない

—マギーズではどんなことを担当されているのですか?

事務局の統括をしています。寄付などのご支援をしてくださる企業の方とのやりとり、助成金の申請、また取材依頼などの窓口にもなっています。あとは、裏方として代表鈴木の秘書のような役割も担っています。

 

—幅広いですね!どのように本業と両立されているのですか?

平日の夜と休日をマギーズの活動にあてています。事務局としての仕事は一通りしていますが、ひとりでするわけではなく、他のスタッフとも連携をして行っています。

 

—毎日マギーズのお仕事をされているということですか?

そうですね。マギーズの代表メールアドレスにくるメールは毎日チェックして、各担当者に割り振るようにしています。メールはコンスタントにいただくので、その都度お返事しておかないと、「届いているかな?」「大丈夫かな」と先方も心配されてしまいますから。

 

がんになっても、その先の人生が続いてくことを広く伝えたい

—秘書をされている阪口さんならではの心配りです。議員秘書の仕事がNPOの活動に生きていると思う部分はありますか?

超党派NPO議員連盟の事務局長として、またNPO法改正に尽力している代議士のもとで働いております。仕事を通じてお付き合いのある、日本を代表するNPO法人の代表の方々から貴重なお話しを聞く機会が多々ありました。手続き上の事務的なことも含み、たくさんのアドバイスをいただき、大変心強いです。

また、各省庁が発表する情報をいち早く入手できることもメリットです。私がマギーズの活動をしていることをご存知の方から、「こういった基金があるので挑戦しませんか?」といったお話を直接いただけることもありがたいですね。

 

—阪口さんご自身がマギーズから得たものは?

がんのイメージが一新したことはとても大きいです。2人に1人ががんになるということは、明日自分がなるかもしれない、ということ。がんに対する怖さや不安がありました。でも、マギーズに参加してからは、そんな気持ちが不思議と和らぎましたね。それはマギーズでともに活動する素晴らしいメンバーの存在もありますし、日本にマギーズ東京が誕生するということ、がんに対する知識が深まったことも関係していると思います。がん患者の5年生存率が60%を超えるということは、もしがんになったとしても、その先の人生が長く続く可能性が高いということです。うまく病気と付き合って、仕事をしたり、生活をしたりしなければなりません。そのことを広く伝えていくことも、今後マギーズの役割のひとつになるのだと思います。

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毎日マギーズの活動に時間を割くことも「特に大変だとは感じていません」という阪口さん。「後方支援全般を引き受けることで、組織がうまく回ってくれたら」そう話す阪口さんのような“スーパー裏方”の存在が、NPOにとって大きな力になるのだと思います。

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インタビューを行ったのは、ちょうどマギーズセンターに看板が届いた日。この看板は、日本テレビのCSRの一環として提供されたもの。

 

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オープンまでのカウントダウン用のバルーンは、ボランティアからの贈り物。和気あいあいとした雰囲気の中、ブログ掲載用の撮影も同時に行われていました。

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マギーズ東京

10月10日グランドオープンしました! 

【詳しくはこちら】

マギーズ東京HP

マギーズ東京Facebookページ

自分や家族ががんになった時、無料で専門家に相談できる場所があるということは、とても心強いですよね!
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カメラマン

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はしもと ゆふこ
ライター
女性誌出身の編集者。 「人生100年時代」に通用する編集者になるべく、雑誌とWebメディアの両方でキャリアを重ねる。趣味は占い。現在メインで担当するWebメディアで占いコーナーを立ち上げ、そこで独自の占いを発信すべく、日々研究に励んでいる。目標は「占い師」という2枚目の名刺を持つこと。